ホーム > IIJ Technical WEEK 2012 ポスターセッション トップ > 仮想化環境における分散ストレージ選択指標

仮想化環境における分散ストレージ選択指標

仮想計算機のマイグレーションは計算機資源を効率的に配置するために大変有用な手段ですが、いくつかの制約が存在します。そのひとつがストレージの制約です。仮想計算機を収容している物理計算機は、移動前後で同じ仮想ディスクイメージを仮想計算機に提供しなければなりません。共通のディスクイメージを提供する方法としてネットワークストレージが必要になり、耐障害性、広域運用性などを備えた分散システムが必要とされています。

仮想化環境における分散ストレージ評価指標

分散ストレージを仮想計算機のディスクストレージとして利用する場合、単体でのストレージ性能評価に加え、仮想環境特有の評価指標が必要になります。

ParallelismImpactRatioは運用する仮想計算機が増加していったときの性能低下を測る指標です。この値が大きいほど仮想計算機の増加に強いことを意味します。

LatencyImpactRatioはネットワーク遅延耐性を評価します。この値が大きいほど遅延に強いことを意味します。

分散システムのI/O性能比較

Ceph、Sheepdog、GlusterFS、XtreemFSの4つの分散ファイル/ストレージシステムで性能を比較してみました。

キャラクタ書き出しに関して4つの分散システムで大きな性能差はないことがわかります。キャラクタ読み込みでは仮想マシンの数が多くなるに従ってCephとSheepdogの性能が落ちています。ブロック読み込みではGlusterFSとXtreemFSが他と比べて圧倒的に高性能です。

提案指標を用いた性能比較

新指標を用いて別の角度から評価してみます。

上のチャートは同時運用仮想計算機を増やしたときの性能低下を表します。ブロック書き出しに関しては、仮想計算機の増加に伴って性能が低下していることがわかります。その中でもXtreemFSはその性能低下の度合いが他よりも低いこともわかります。ブロック読み込みについては、GlusterFSとXtreemFSでほとんど性能低下が発生しないことがわかります。

次のチャートはネットワーク遅延が発生した場合の性能低下を示しています。

上記のチャートは、ストレージを構成するノードを4つのグループに分割し、グループの間のネットワーク遅延を20msに設定した環境で測定しています。

ネットワーク遅延がある場合に性能低下が発生するのは予想通りですが、興味深いことに、同時運用される仮想計算機が増えると、その影響が小さくなっているのがわかります。

ブロック読み込みについては、ここでもGlusterFSとXtreemFSが高い性能を維持しています。

ページトップへ